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古畑任三郎 season1 第2話 「動く死体」 主演 堺正章の見どころ
かくし芸の天才が隠せなかったもの
古畑任三郎の第2話。
犯人役は堺正章演じる歌舞伎役者・中村右近。
ひき逃げ事件を口止めしていた警備員とのトラブル。
今回の中村右近の描き方が面白い。
とにかく古い気質で短気な役
どこか虚勢を張っているようにも見える。
それは古畑任三郎と初めてあった時。
自動販売機の前でちょっと声をかけられたらビクッとする。
何気なく警察に今どうなっていますかと下手に聞いたり
そのくせ下の者には威張り散らかす。
そんな悪役なので
古畑任三郎のどんどん詰めていくに連れて
見ている側もカタルシスを感じすっきりする。
しかし、なんとも最後まで高らかに笑いを作る中村右近は
何か人間ってこうゆうとこあるよな・・・
こうゆう生き方しかできなかったんだよな・・・
なんてちょっとセンチメンタル同情したくなる面もある。
この回では殺人のすぐあとに中村右近がお茶漬けを食べるシーンがある。
答えはドラマで見てもらいたいのですが
こんな話を思い出した。
芥川龍之介の「地獄変」だ。
蜘蛛の糸・地獄変 (角川文庫)
マンガで読む名作 地獄変・河童
芥川龍之介の「地獄変」はアーチスト、クリエーターには響くのでは
芸術家はここまで芸術世界に入ってしまうのかという物語。
殿様に地獄絵の屏風書いてくれと頼まれた絵描きが自分の地獄の絵に納得がいかない。殿様は娘を炎の中に入れる提案。その提案通りのことをして見事な地獄絵を完成させる絵描き。その後絵描きは・・・
芸術家とはなんなんだ。
今回の中村右近にも・・・
モンキーマジックは起こらない
歌舞伎という梨園の独特な世界。
私たちには見えない世界。
自分が天の上にいると感じてしまう世界。
「私の手のひらから飛び出すことができれば、お前の望む通りにしてあげよう」とお釈迦様は孫悟空に言いました。
そんなの簡単だとと筋斗雲で果てまで行き着いて筆でマーキング下のは
お釈迦様の指でした。
所詮お釈迦様の手のひらの中だったんですね。
いくらモンキーマジックがあっても
おごってはいけないですね。
一度その上の世界に行くと戻ってはこれないんでしょうか。
右近は上から下に行くことを・・・・・
おっと! 本編のヒントになり過ぎてしまいます。
ここまでの解説にしましょう。
ある畑任ぱち郎でした。