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『家族ゲーム』の見どころ
核家族の始まりの団地は何を
四人家族の沼田家は核家族が団地で暮らす。
昔のサザエさん的な何世帯も一緒に暮らす形ではなく
郊外で団地ができて生活スタイルが変わってきた時代だった。
金属バット事件や思春期の子供の事件が新聞を賑わしていた。
映画の中にも自分の子供が問題児で金属バットで殴られるかもなんて会話が交わされる。
一列に並ぶ食卓は異様だ。
『家族ゲーム』は本音とたてまえのこの社会を気持ちよく壊してくれる
松田優作主演、森田芳光監督の『家族ゲーム』。
この映画狂っている映画でもあるんですがなんだか変な安心感を感じてしまう。
なんでだろうと思ったんですが、社会では見えない部分を見せてくれているんじゃないかなと思った。建前の社会に隠れている本音の正直さに安心してしまうのではないかと。
ATG(日本アート・シアター・ギルド)の映画は
反社会をテーマにバイオレンス表見などが多い。
しかし、『家族ゲーム』では核家族の小さなコミュニティで描いている。特にでっかい事件があるわけでない。
目玉焼きをチューチューすする父親の姿なんか超ミニマム。
でも社会への違和感、脱力感、怒りなどがすごく感じる映画である。
むしろ家族というミニマムがマクロの世界で、そこに人生というゲームが展開している。目玉焼きをすすることももはや「うちゅ〜う〜(野性爆弾くっきー風)」。
『家族ゲーム』の時代背景としては金属バット事件や思春期の子供の事件が新聞を賑わしていた核家族という生活スタイルが変わりつつあった時である。
日本は政治でも本音を言えず建前で作り上げておかしくなる場面が多い。
一つ例に、総理大臣すら逮捕できる検察庁のトップが賭け麻雀をやって、検察庁前でテンピン賭け麻雀大会「黒川杯」が開催される。
この構図政府が親だとして
親の言うことは絶対という暗黙の家族のルール。
親は子供に勉強ができて受験が受かることだけを期待としてプレッシャーを賭けていく。国民は政治家の言うことは絶対。
でもなんかおかしくない?
ハチャメチャになりたくなるのも、テンピン賭け麻雀大会「黒川杯」もやりたくなるよ。
『家族ゲーム』の最後の晩餐は食卓暴動
この映画の変な感じは食卓が向かい合っていないことなんです。
まっすぐ一直線で顔を合わせない
これが向き合わない家族を表しています。
最後の最後の食卓でお父さんから弟を褒めたり兄をけなしたりしていくうちに、会話が本音を引き出し、なんだか松田優作も食べ物投げ出したり、本音が出れば出るほど食べ物が飛び交う。
これは食卓暴動です。
このシーン、きったない食べ方がどんどん馬鹿みたいに狂った食べ方になっていく。
でもこれがなぜか気持ちいいんです。
笑えるコメディシーンかもしれませんが
その時向き合って喧嘩するんです。
そう全くクールに距離感を持っていた家族が
本音でぶつかり合うんです。
ここから家族が始まるんじゃないでしょうか。
体裁とか、忖度とかを取っ払って
『家族ゲーム』の食卓暴動のように本音でぶつかり合うのが
今後の政治と国民の唯一の道なのではないでしょうか。
船に乗って帰ってしまった松田優作は
今の日本に現れてくれるんでしょうか。